泣き止まない赤ん坊とまだ幼い妻、同じように幼い彼
喧嘩して、仲直りして、そして二人で大笑いしたんだよ
では、そのあとに、何があったの?と問う娘に父親が返したのが冒頭の言葉。
短編の名手カーヴァーのこの作品に、彼の娘と同じくらいの若い頃に出会い
”Things change” という言葉に、とても衝撃を受けたことを覚えています。
今、ソーシャルディスタンス(社会的距離)という言葉が広く認知されていますが
村上春樹さんは’DISTANCE’を時間的な’隔たり’として訳しています。
物語の最後、彼が過ぎし日を想い窓の外を眺めるシーンに
これから歩むであろう自分の人生も決して永遠ではない、ということを
その時の私は、ほんのり知った気がします。
But he stays by the window, remembering that life. They had laughed. They had leaned on each other and laughed until the tears had come, while everything else – the cold and where he’d go in it – was outside, for a while anyway.
DISTANCE “FIRES” RAYMOND CARVER VINTAGE CLASSICS