二十才 僕は五月に誕生した
われに五月を 寺山修司 思潮社
’ この作品集に収められた作品たちは全て僕の内に棲む僕の青年の所産である '
詩、短歌、俳句、ソネット、エッセイ、書簡・・
5月を愛した寺山修司が10代の頃に書いた、瑞々しさ溢れる
スケッチブックのような第一作品集です
書を愛し、故郷や母親への思慕と憂鬱、青春の憧憬と喪失感を
時に儚い虚構を彷徨いながらも
彼の中にいるもう一人の少年が紡ぎだした世界
この作品を、自ら、青年の日の自分から旅立つための別れの書、
力強く、潔く、新たな自分の出発への勇気の書としています
きらめく季節、書を手に取って、いざ心の旅へ ー
🍃 とびやすき葡萄の汁で汚すなかれ虐げられし少年の詩を
🍃 胸病めばわれにも青き山河ありスケッチブック閉じて眠れど
われに五月を 寺山修司 思潮社