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ライ麦畑でつかまえて The catcher in the rye

そして歩きながら、ところどころにハミングを入れて歌を歌ってるんだ。- 歌ってるのは、あの「ライ麦畑でつかまえて」っていう、あの歌なんだ。

ライ麦畑でつかまえて J.D.サリンジャー
野崎孝訳 白水社

”青春小説の古典”と言われるこの本を

同じように青春の時期に読んだことのある人は多いのではないでしょうか

大人特有のインチキや不公正を嫌悪する主人公が

一方で、自身の弟や妹、正直なもの、純粋なうつくしいものへ向ける

切ないほど眩く温かなまなざし

そのままであってほしいと願うものすべてがすべて

今のまま、でいることは不可能であることを悟りつつある16歳の

やるせなさと哀しみに、心をぐっと掴まれます

”一つの曲の間にたった二回しかたたくことのないティンパニー奏者の、

たたかないときでも決して退屈そうな顔をしない”、そんな誠実さ ー

村上春樹氏の新訳「キャッチャー・イン・ザ・ライ」と

読み比べてみるのもおすすめです。

この本が世に出たときの驚きは、君には想像できないだろうね。

2003年5月2日 朝日新聞朝刊「天声人語」より