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彼女のこんだて帖

「ねえ、おいしい?」

彼女のこんだて帖 角田光代 講談社文庫
 どんなにかなしいことがあっても、日々は続いていく。
日々が続いていくかぎり、私たちはごはんを食べなくてはならない。
                             ’あとがきにかえて’より

うれしいこと、悲しいこと

こうすればよかった、こんなはずじゃなかった

いいことも、わるいことも

決して思いどおりにはいかない日々の生活

その合い間合い間に食べるごはん

自分のために、誰かのために、

作るごはん、作ってくれるごはん

毎日当たり前のように食べられる

そのことの、なんという幸せ

苦さも、温かさも、

いつの日か、ふわり、思い出に…

今日の夜何を作ろうか、とぼんやり考えることは、ときに煩雑だけれど、ときにこれ以上ないほどの幸福でもある。

彼女のこんだて帖 ”あとがきにかえて”より 角田光代 講談社文庫