うつくしい あきばれのひが つづいています。

スイッチョねこ 大佛次郎 文
安 泰 絵 フレーベル館

りんりんりん、すースイッチョ

虫の声がにぎやかになり、やがて冬が訪れるまでの

こねこたちにとっては初めてのみじかくおだやかな秋のある日

虫のうたを聞こうと庭にでていたこねこのしろきちのあくびが

ねこのお母さんや兄弟、お医者さんを巻き込んで

大変な騒動を引き起こしてしまいます

困り果てたしろきちがなんとも可愛らしく可笑しく、

安泰氏のねこの絵にほっこりさせられます

この夏にうまれたばかりのこねこたちは

やがてはじめての冬を迎えることでしょう

しかし、じょうぶで いきていれば、
この よのなかが どんなときも たのしいし、
よいものだと しっていましたから、
あさ おきるのを たのしみに、ぐっすりと よく ねむるのでした。


大佛次郎氏の日本語の美しさ豊かさに感銘を受けます。